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卵めん

(たまご)

キリシタンが作ったと伝わる卵入りのそうめん

卵めんは、岩手県南西部の奥州市で作られる卵入りのそうめんです。その起源は江戸時代に遡り、宗教迫害を受けて長崎から奥州に逃れてきたキリシタン信者の松屋重蔵が、カステラの製法を参考にして作り始めたと言われています。当初は「蘭麺」と呼ばれていましたが、明治時代に政治家の板垣退助によって「卵めん」と名付けられました。

卵めんは、小麦粉に卵を混ぜて麺生地にし、塩と少量の水でのばして作ります。つなぎを一切使わず、小麦粉、卵、塩だけで作られたこの麺は、独特のシャキシャキとした歯応えが特徴です。また、卵色のコシが強く、のびにくい麺で、そうめんのように冷たくしても、温麺としてもおいしく食べられます。

名前の由来と伝説

卵めんの元々の名前は「蘭麺」で、これはオランダに由来しています。その後、明治時代に板垣退助が訪れた際、料亭「こうじや」の亭主岩井松吉が考案した「鶏卵素麺」が「卵麺」と名付けられ、現在の卵めんとなりました。歴史的証拠がないため、実際には鶏卵素麺が卵めんの起源との説もあります。

奥州の特産品

卵めんは、その独特の製法と歴史的背景から、岩手県奥州市を代表する特産品となっています。冷やしても温めても美味しく、独特の歯応えと風味が楽しめるこの麺は、一度味わってみる価値があります。

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名称
卵めん
(たまご)

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