北三陸のウニ漁
北三陸は親潮と黒潮が合流する場所で、全国的に有名なウニの豊富な漁場です。特に岩手県最北端の洋野町は、県内で最も多くのウニを水揚げする地域として知られています。
浅瀬に生い茂る質の良いコンブやワカメがあり、昭和40年代に造られた増殖溝は全国唯一の施設としてウニの増殖に重要な役割を果たしています。
稚ウニは沖合に放流されておよそ3年かけて成長し、その後漁師たちによってエサの豊富な増殖溝に移されます。そこでさらに1年かけてコンブをたっぷり食べ、濃厚な甘みのウニに成長していきます。
岩手県産ウニの主な種類はキタムラサキウニで、トゲが長くて身が黄色く、コクのある甘みとさっぱりした食感が特徴です。
北限の海女の素潜り漁実演
久慈市街から車で15分ほどの小袖海岸では、明治期から活躍してきた「北限の海女」たちが、夏のシーズンになると素潜りでウニ漁を行っています。
「小袖海女センター」は、海女さんたちの華麗なもぐり技を間近で見学できる、北三陸の観光名所です。テレビドラマ「あまちゃん」で紹介されて有名になったこともあって観光客に人気です。海女さんたちは10m以上にもなる深い海中に身一つで潜り、素早くウニを採り上げる姿に感動を覚えます。
センターには観光案内所や産直施設があり、展示コーナーや食堂スペースも用意されています。2階には「北限の海女」の歴史やドラマロケの写真が展示され、1階の売店ではお土産として「北限の海女てぬぐい」が販売されています。また、4階の展望台からは小袖海岸の絶景を一望することができます。