食べることをご法度とされるくらい、美味しくてヘルシーな平麺
この料理の歴史は400年前の藩政時代にさかのぼります。伊達藩でも有数の米どころだった登米地方では、年貢を納めた後の米も藩に献上していたため、農民は満足に米を食べることができず、麦飯や小麦粉を練って作った「はっと」を食べていました。
当初は米の代用食でしたが、長年の工夫で美味しい食べ物となり、好まれるようになりました。しかし、農民が米作りを疎かにするのではと心配した領主により、この料理はハレの日以外に食べることを禁止「法度」され、それ以来「はっと」と呼ばれるようになったとされています。
作り方
小麦粉を水で練り、耳たぶくらいの固さになるまでよくこねます。
生地を薄く伸ばします。
鍋にだし汁、野菜、きのこなどを入れ、煮込みます。
伸ばした生地を鍋に入れ、煮えたら完成です。
「はっと汁」の出汁や具材は地域や家庭によって様々です。出汁はカツオ節や煮干し、具材は季節の野菜やきのこ類、鶏や豚などで、代々母から子へ受け継がれる家庭の味となっています。四季を通じて地域の行事には「はっと汁」がふるまわれ、家庭料理としても通年で食べられています。大鍋で作って行事でふるまわれることもあります。