空飛ぶだんごの楽しみ方
美しい渓谷の厳美渓に位置する「かっこう屋」は、渓流をはさんだ対岸に店舗があります。東屋にあるロープに下がった籠にお金を入れ、木片を木槌で叩くと、籠が引き上げられ、注文しただんごとお茶が籠に入れられて降りてきます。この光景は「空飛ぶだんご」として知られ、名物となっています。
籠の中のお茶もこぼれずに届く技は、長年の経験によるものとされています。だんごの種類は、あん団子、ごま団子、みたらし団子の3種類で、1つの籠には5つのだんごが刺さっています。
渓谷を眺めながら休憩
美しい渓谷を眺めながら、だんごとお茶でひと息ついてみてはいかがでしょうか。茶屋「かっこう屋」では、初代創業者・千葉酉吉の木製像が出迎えてくれます。厳美渓の美しい景色とともに、空飛ぶだんごの饗宴を楽しむことができます。
郭公だんごの由来
郭公だんごは、磐井川中流の渓谷・厳美渓をロープで横断する独特の販売方法で知られています。名前の由来は、店名の「かっこう屋」と、創業者の千葉酉吉が郭公(鳥)の物真似が得意だったことからきています。
かっこう屋の歴史
創業は1878年(明治11年)、創業者は千葉酉吉です。当時、茶屋で出していただんごを対岸の観光客にも販売できるように考案されました。酉吉は郭公の物真似が非常に上手く、観光客に喜ばれていました。
1937年(昭和12年)には、閑院宮載仁親王・智恵子妃夫妻が厳美渓を訪問した際、名物となっただんご作りを実演し、郭公の物真似を披露して大変喜ばれ、 御賞詞と金一封を賜りました。この場所には現在、記念碑が立てられています。